2025/7/28
【BANDAI HOBBY CENTER PDⅡ】─お客様の見せたいを最大化する「Movation Movie(モヴェイション・ムービー)」事例紹介

株式会社BANDAI SPIRITS様のご依頼により、プラモデル専用の次世代型工場「BANDAI HOBBY CENTER PDII(以下、PDII)」のプロモーション映像「Movation Movie(モヴェイション・ムービー)」を企画、制作しました。
本記事では、PDIIの施設概要と映像制作の意図、さらに現地で体験できる見学の魅力についてご紹介します。
魅せる工場「BANDAI HOBBY CENTER PDII」とは
PDIIは、BANDAI SPIRITSが静岡県に新設したプラモデルの生産拠点です。
2025年7月24日より本格稼働を開始。「魅せる工場」というコンセプトを掲げ、従来の製造施設とは一線を画す、体験・共創型の場として設計されています。

この「魅せる」というコンセプトは、単に見栄えの良さを追求するものではありません。ものづくりの本質に根ざした透明性と、社会との接続性を意識した「開かれた工場」であることが核にあります。
その特徴は、次の4つに表れています。
- 地域・従業員・ファンに愛される「開かれた」施設設計
- 最新の省エネ・創エネ設備による環境配慮(ZEB認証取得)
- 省人化・自動化を推進するスマートファクトリー化
- 働く人のウェルビーイングと誇りを支える空間づくり
PDIIでは、従業員=“プラモデザイナー”の働き方を重視し、自然光が降り注ぐ生産エリアや、緑に囲まれた休憩テラスなど、心身のウェルビーイングを支える設計が随所に施されています。また、自動搬送システムの導入により作業負荷を軽減し、創造性を発揮できる時間を生み出す工夫もなされています。

敷地内には、来場者向けの体験施設「ミュージアムエリア」を併設。
ここでは実際の生産プロセスを学ぶ展示や、来場者がプラモデザイナーになりきる「プラモデザイナーテスト」など、他にはない没入型の体験を提供しています。
来場者は、
- 設計・成形・パッケージ制作まで一連の流れを体験
- BANDAIの技術と挑戦の歴史に「触れ・学び・感じる」
- プラモデルという文化の奥深さと可能性を再認識
このように、PDIIは生産拠点であると同時に、「企業と社会をつなぐコミュニケーションの場」としても機能しており、ものづくりの精神と熱量を世界中のファンに届ける新たな発信地となっています。
なお、工場見学ツアーのチケットは現在販売中ですが、既に9月分までが完売しているほどの人気です(※2025年7月時点)。
プラモデルファンはもちろん、未来のものづくりに触れたい方は、早めのご購入をおすすめします。
▶チケット販売ページはこちら(公式サイト)
Movation Movie制作事例
BANDAI HOBBY CENTER PDII – (株)BANDAI SPIRITS様
(画像引用:youtubeより)
ビスによって企画・構成・撮影・編集までを一貫して手がけた、戦略的な映像コンテンツです。私たちは本プロジェクトにおいて、「魅せる工場」というPDIIのコンセプトを立体的に可視化することを目指しました。
そこで着目したのが、「働く人」「地域社会」「ファン」という三者の視点。それぞれの立場から見たPDIIの価値や魅力を、ストーリーとビジュアルで丁寧に描き下ろしました。
①働く人のウェルビーイングと情熱を映像で伝える

映像では、快適さと創造性が共存するPDIIの職場環境が、光の質感や構図の工夫を通じて丁寧に描かれています。例えば、緑が映える外光の差し込む開放的な空間で、プラモデザイナーが集中して作業する様子は、静けさと没入感を重視したカメラワークと、ゆるやかなスローモーションを用いることで「働く誇り」を象徴的に表現。空調や照明、休憩エリアなども、人が自然にくつろげる環境としてナレーションやBGMと共に優しく演出しています。

また注目したいのが、作業着であるオリジナル制服のディテール。
この制服は、プラモデルのように「各パーツを選んで組み合わせる」ことができ、機能性とデザイン性の両面からプラモデザイナーの個性や使い心地に応える設計になっています。
作業服でありながらも、まるで“身にまとうプロダクトデザイン”のようなこだわりが、映像内でもさりげなく強調されています。そして、BANDAI公式プラモデル応援アイドル「Linkl Planet(リンプラ)」も、プラモデザイナー役として登場。
彼女たちは、まさにファンの目線と現場のリアリティをつなぐ“架け橋”のような存在。
「アイドルが工場で働く」という特異性を強調するのではなく、自然に工場の一員として映す編集構成によって、ブランド全体に温かみと親近感をもたらしています。
②地域社会との共生と環境への配慮

地域との調和や環境配慮に関する表現では、広角のドローン空撮や引きの画角を活用し、PDIIが街の景観と溶け込んでいる様子を立体的に描いています。建物の外観、整備された緑地、拡幅された歩道、空の広がりなどをナレーションに合わせて映し出すことで、「街に開かれた工場」というビジョンを視覚的に訴えています。
中でも印象的なのは、施設の背後にそびえる富士山の姿。
工場が位置する静岡は、ものづくりの伝統と自然の豊かさが共存する土地であり、その象徴ともいえる富士山を画面に収めることで、「地域に根ざした施設」としてのアイデンティティがより深く伝わるよう工夫されています。実際には、撮影のタイミングや見え方に関しても制作チーム内で繊細な議論がなされ、表現のリアリティをめぐる調整も行われました。

ZEB認証の取得やBCP(事業継続計画)への対応については、実際の設備機器やインフラ施設のカットを用いて信頼性を担保しつつ、モーショングラフィックスやアニメーション図解を挿入することで、専門性の高い内容も視聴者に直感的に伝わるよう工夫しています。

地震や水害対策に関しては、地下貯留層の構造をCGと実写を組み合わせて描写し、「安心・安全な地域インフラとしての工場」という側面をストーリーに組み込んでいます。
③世界中のファンとつながる、新しい感動体験の創造

映像終盤では、PDIIに併設された「ミュージアムエリア」の紹介が印象的なハイライトとして配置。
ここでは、「見る・知る・体験する」という3つの観点から、来場者の体験風景をテンポよくつながる映像演出で構成し、感動が次々と生まれていく様子を描いています。

ラストシーンでは「静岡から世界へ」というビジョンを象徴するように、BANDAI SPIRITSの挑戦が世界中に広がっていく未来像を強く印象づけています。
制作プロセスと期間について
本映像は、下記のような流れで企画・制作されました。
内容や演出の規模に応じて変動しますが、制作期間の目安は約1ヵ月〜5ヵ月となります。
【実際の制作フロー例】

- 企画立案 / 構成台本 / コンテ作成
- スタッフアサイン / キャスティング
- ロケハン / 撮影 / ドローン撮影
- CG制作 / イラスト制作
- 編集 / モーションエフェクト
- ナレーション収録 / MA
などすべての工程をワンストップで対応しています。
Moviation Movie については、
第1弾の事例紹介記事「魅せる・わかる──お客様の見せたいを最大化する「Movation Movie(モヴェイション・ムービー)」でも紹介しております。
公開後の反響と展開
映像はBANDAI公式YouTubeチャンネルにて公開され、プラモデルファンや製造業関係者をはじめ、幅広い層から大きな反響を呼んでいます。
コメント欄では、
「日本のプラモ文化にとって重要な施設になりそう」
「こういう所で働きたい」
といった声が寄せられ、映像から伝わる施設のリアルさや、そこに込められた情熱に多くの視聴者が共感している様子が見受けられました。
また、同時に、新作アニメ「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」も放映。現実の工場とフィクションの世界観がリンクするクロスプロモーションが展開されています。
▶アニメ公式ページを見る
ANDAI SPIRITS公式やLinkl Planetの発信を中心に話題が広がっています。
LINKL PLANET【リンプラ】 (@plamogirls) on X
お問い合わせ・ご相談はこちらから
「魅せる工場」というテーマを映像で表現する本プロジェクトは、単なる施設紹介ではなく、BANDAI SPIRITS様の思想や未来像を視覚化する取り組みでした。
今後もアクアクリエイティブラボでは、テクノロジーとストーリーテリングを掛け合わせた「Movation Movie」を通じて、お客様の「伝えたい」を最大限に引き出す映像を提案してまいります。
動画を軸にしたプロモーションをご検討中の企業様は、ぜひ一度ご相談ください。ご予算や導入目的に応じた最適なご提案をいたします。
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