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2022/2/14

建設業界における「DX」ノウハウをデジタル化、そして次世代へ!

1. DXとは

DXとはデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略で、デジタル技術を活用して生活やビジネスを変容させていくことを意味します。

世界的に見ても、日本はデジタル分野で諸外国に後れを取っていると言われており、早急なDXが必要だというニュースが度々報道されているため、耳にしたことのある方もいらっしゃるでしょう。

2. DXが必要な理由

現在では、古いレガシーシステムを維持していくことにコストをかけてしまっているあまりに、システムを刷新することに投資する資金がないという企業が多くあります。

そのためシステムを維持して使用するしかなく国際競争に後れを取ってしまうという負のスパイラルに陥っています。

2025年には国内で稼働するおよそ6割ものシステムが21年以上稼働している状態になるとされています。

これは「2025年の壁」と呼ばれ、早急に対処しなければならない日本社会の課題とされています。

3. 建築業界でのDX

建築業界でのDXには他の業種とは異なる難しさを抱えています。

建設業界ではノウハウの継承が存在するため、単純にデジタル化することでは問題の解決、DXにはつながらないというところです。

いかに次世代に今まで培ってきたノウハウを継承していくかも同時に考えたうえでDXを推進していかなければなりません。

特に建設業界では年々高齢化や若年層の労働人口の減少が顕著であり、いかに効率よくビジネスを維持・成長させていくことが求められています。

単にITをビジネスに取り入れて、ビジネスを変化させていくというよりは抜本的にビジネスモデルの転換を必要とする企業も多数存在するため、建設業界でのDX化は課題がまだまだ多いようです。

IT専門調査会社・IDC Japanの調査「国内CIO調査2020」によると、さまざまな業種の中でも建設業は、国内では2番目にDX化が進んでいる業種ということですが、世界的には先の12カ国調査でDXの熟練度は5段階評価の下から2番目「限定的導入」にとどまっており、まだまだ高い水準とはいえないのが現状のようです。

4. 建設業界におけるDXの具体例

今までは予定を確認するためには事務所に行くもしくは電話で確認する必要があった企業が、建設工程や社員それぞれの予定をオンライン上で確認できるツールを導入した事例などがあります。

この企業では、無駄な移動や電話での問い合わせが減少したことによって社内業務の改善が可能になっただけではなく、どこでも予定を確認できるため仕事のスピードが向上し、増益が見込めるようになったというメリットもありました。

システムを導入するということは、資金が必要です。

しかし、コストを支払うことによって新たなビジネスチャンスをつかむこともできるため率先してDXをおこなうことは今後生き残っていくためには必要不可欠になっているといっても過言ではないかもしれません。

コマツの場合

大手建機メーカーのコマツでは、世界の建設現場のDXを推進するため「DXスマートコンストラクション」を進めています。これは、コマツの顧客データを最新のICT技術によってネットワーク下で共有して、業務の効率化及び自動化を推進し、IoT技術によって、現場のデータを全て「見える化」し、安全で生産性の高いスマートでクリーンな「未来の現場」創造していくソリューションです。

戸田建設の場合

戸田建設では、専門組織として「DX推進室」を設けています。BIM/CIMを仕組みの中核としてリアルタイムに施設運用データを紐づけし、建造物に係る価値あるデータを蓄積しています。例えば、公共インフラに関するデータと地方自治体、地域住民、地域建設会社とつなぎ、地域に対する行政サービスの向上や提携した地域の建設会社が迅速に修繕対応できるようにすることなどが可能となってきています。

5. まとめ

今回は建設業界におけるDXについてご紹介しました。

建設業界も大手ゼネコンを中心にBIM/CIM、PLATEAU、ドローンやロボットなどのICT技術、AIを活用した技術の継承など デジタル技術を駆使することでビジネスモデルを変革させ、次世代につながる取り組みを進めています。


出典元のリンク
IDC Japan株式会社
デジタルトランスフォーメーションチャンネル
建築ITワールド
コマツ「コマツ、AWSで「コト」を繋ぐ建設現場のDX」
戸田建設「戸田建設が考えるデジタルトランスフォーメーション(DX)」

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